大合議制とは、5人の裁判官による合議体によって裁判を行う制度のことです。
合議制という言葉自体は、一般的には「複数の人の合議によって事を決定する制度」、「執行機関を複数の人によって構成させる制度」という意味ですが、裁判においては、裁判所の種類や事件の内容などによって、一人の裁判官が取り扱う場合と複数の裁判官で構成する合議体で取り扱う場合があり、後者を合議制といいます。
合議制で裁判を行う場合については、裁判所の種類ごとに裁判所法(以下「法」といいます)に規定されており、この場合には、裁判官のうちの一人が裁判長として手続を進めていきます。
具体的には、裁判所の種別によって次のように定められています。
1 最高裁判所
大法廷は15人全員の裁判官で構成され、最高裁判所長官が裁判長となります。
また、小法廷では3人以上の裁判官によって構成されます(法第9条第2項)。
2 高等裁判所
原則としてすべての事件を合議体で取り扱うことになっています(法第18条)。
合議体は原則として3人の裁判官で構成されますが、内乱罪、同予備・陰謀・幇助の事件については5人の裁判官で構成されます。(法18条第2項)。
3 地方裁判所
原則は1人で担当しますが(法第26条第1項)、次に該当するものについては合議体で取り扱うことになっており、この場合の合議体は3人の裁判官で構成されます(法第26条第3項)。
(1)合議体で審理・裁判をする旨の決定を合議体でした事件
(2)死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪の刑事事件(ただし強盗罪等を除く)
(3)簡易裁判所の判決に対する控訴事件、簡易裁判所の決定・命令に対する抗告事件
ちなみに、平成17年4月に設立された知的財産高等裁判所は、3人の合議体による裁判を行うほか,早期の司法判断の統一が要請されるような重要な事案については,5人の合議体(大合議)による裁判を行うことがあります。
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